GREETING理事長挨拶

府中青年会議所 理事長よりご挨拶

 平素は一般社団法人府中青年会議所に格別なご高配を賜り、誠にありがとうございます。

 

 昨年、府中青年会議所は皆様の日頃からのご理解と温かいご支援をもちまして、創立60年を迎え、本年は次の5年先、10年先に向けたスタートの年となります。明るい豊かな社会の実現を目指し、府中市でともに運動を興す仲間も現在50名を超えています。

 

 昨今の社会や私たちを取り巻く環境変化の事象は、その大小にかかわらず“異常”、“ニューノーマル”という表現がされますが、それはいつしか“当たり前”になります。私たちには、変化を予測する姿勢に加え、その先にある“当たり前”を見据え、困難を克服すべく新たな適応の方法を創造し、行動を興すことを求められています。そのためには変化に対し、その場しのぎの方法で回避することや、拒絶するのではなく、その時々の条件に応じて未来を見据え柔軟性あるいは頑強性のある方法を選択するといった、メリハリの効いた調和をさせていくことが必要と考えます。まさに、今までに経験したことのない“逆境”を乗り越え、乗り越えた先にある当たり前の“順境”を打破するサイクルを起こしていかねばなりません。

 

 今なお続く新型コロナウイルス感染症のまん延、ロシアとウクライナの戦争などは、私たちに存続の危機意識を植え付けています。こういった事象により、世界全体で政治や経済、人々の生活にあらゆる制約が発生し、それらによって人々の内面に負の影響をもたらしているでしょう。

 

 しかしこのような時こそ、私たちは客観的な視野を持ち、常に前向きな姿勢と明るい考え方で、困難な障壁を突破していくことが必要ではないでしょうか。困難な時にこそ、私たち自身、私たちのまちに対して、考えの更新や行動の変化を、更に一歩前へもたらす運動を、興すことが私たちの役割です。諸先輩方が築かれ、引き継がれてきた思いや考え、そして実績の基盤を大切にしつつ、本年度掲げるスローガン“突破~すべてに希望を抱いて 明るく取り組もう~”の意志を持ち、全力で明るい豊かな社会の実現に向けた取り組みを継続してまいります。

 

 本年も引き続き、皆様のご理解とお力添えを頂けますよう、何卒宜しくお願い致します。

 

一般社団法人 府中青年会議所
理事長 貝原 祥之

理事長所信

突破
~すべてに希望を抱いて 明るく取り組もう~

はじめに

 もしも、人々が未来をすべて予見できたとしたら、今の世の中はどうなっているでしょうか。

 

 戦争、災害、あらゆることが事前に察知され、解決されることは、人々にとっての幸福な世界に繋がるでしょうか。

 

 こういった考えは“今”という前提条件があるからこそ、想像できることでしょう。

 

 今がどういった状態、環境にあるのか、によって未来は変わってきます。また、人々がそれぞれの考えで未来を予見できたとしたら、未来は一つに決まらず、不安定なものとなるかもしれません。

 

 これは空想にすぎませんが、私たちが人間たり得るのは、今を生き、未来を見据えることを絶えず思考し、より良い未来の実現に向けた創造と努力をする生きものだからだと思います。その時々に、想像の範疇を超える事象がいくつも起きたとしても、人は考え、行動し、乗り越えていきます。

 

 昨今の社会や私たちを取り巻く環境変化の事象は、その大小にかかわらず“異常”、“ニューノーマル”という表現がされますが、それはいつしか“当たり前”になります。私たちには、変化を予測する姿勢に加え、その先にある“当たり前”を見据え、困難を克服すべく新たな適応の方法を創造し、行動を興すことを求められています。そのためには変化に対し、その場しのぎの方法で回避することや、拒絶するのではなく、その時々の条件に応じて未来を見据え柔軟性あるいは頑強性のある方法を選択するといった、メリハリの効いた調和をさせていくことが必要と考えます。まさに、今までに経験したことのない“逆境”を乗り越え、乗り越えた先にある当たり前の“順境”を打破するサイクルを起こしていかねばなりません。

 

 府中青年会議所は本年度61年目を迎えました。今なお続く新型コロナウイルス感染症のまん延、ロシアとウクライナの戦争などは、私たちに存続の危機意識を植え付けています。ここ数年でまん延した新型コロナウイルスの影響により、世界全体で政治や経済、人々の生活にあらゆる制約が発生し、それらによって人々の内面に負の影響をもたらしたかもしれません。

 

 しかしこのような時こそ、私たちは客観的な視野を持ち、常に前向きな姿勢と明るい考え方で、困難な障壁を突破していくことが必要ではないでしょうか。困難な時にこそ、私たち自身、私たちのまちに対して、考えの更新や行動の変化を、更に一歩前へもたらす運動を、興すことが私たちの役割です。諸先輩方が築かれ、引き継がれてきた思いや考え、そして実績の基盤を大切にしつつ、次の10年を見据えたJC運動の初年として、希望のある明るい豊かな社会の実現に向けた事業を継続してまいります。

未来を見据えた会員の拡大と成長

私たちが運動を継続するためには、青年会議所の理念や運動に共感を抱き、私たちとともに運動を興せる仲間を増やし続けることが必要です。府中市は2015年約4万人の人口を抱えていましたが、2022年7月現在は約3万6千人まで減少しています。人口減少問題は、国を挙げての緊急課題でありますが、府中青年会議所の存続にとっても大きな問題です。一歩ずつでも前進できるよう、本年度も新たな仲間を迎え入れ、共に運動を興していきましょう。

 

また、増強された会員でまちの持続的な発展と成長につなげる運動を興すためには、私たち自身の成長、特にリーダーシップ力の向上は継続的な課題です。青年会議所は単年度制で各委員会の事業が開催されますが、その過程で組織運営を学び、仲間との結束を深めながら、自身のリーダーシップ力を向上させることのできる場でもあります。私たちが未来を見据え運動を興すために、自分やまちに変化をもたらせるリーダーとなるべく、更なる自己研鑽を継続してまいりましょう。

会員の、会員による、会員のための統制

 青年会議所は、地域の様々な業種、職種の青年の集まりから成り、その根源にある尊重すべきことは多様性であると考えます。私たち一人ひとりは個性があり、そのうえで府中青年会議所が成り立っているからです。入会の時点では個人の様々な動機や青年会議所の理念に対する共感によって入会に至っても、同じ熱意で、姿勢で、継続して運動を興せなければ、明るい豊かなまちづくりは継続しません。こういった運動を継続するために、青年会議所の理念や方向性の共有、そして新たな運動の種を発掘する機会の提供を行います。私たちは多様性を認識したうえで、社会の一員としての常識や会員としての功績・労苦の共有を行い、全員が同じ気持ちで責任を全うし持続できる組織を目指して、府中青年会議所を牽引してまいります。

未来に繋がるまちの創造と知見の拡大

人口減少による負の影響は、様々な方面に及んでいます。府中市は、他市への転出人口が転入人口より多く、また学生の通学に関しては他市への流出が流入よりも多い状況です。府中市が持続可能なまちであるためには、私たち青年会議所は行政機関や他団体などとの連携をより深め、問題解決にあたる必要があります。過去から継続して実施されているまちづくりを未来に繋げるためにも、府中市の魅力をより深く知り、体験する機会を提供し続けることが必要です。私たちは、まちが明るく豊かであり続けるための機会や仕組みを創出することで、未来に繋がるまちに貢献してまいります。

 

府中市は、人口4万人弱のまちですが挑戦意欲の大きい、人や企業が集まるまちだと感じています。ここで大事なことは、自分たちだけの考えに固執せず、様々なネットワークを築き、活用していくことです。幼児期から英語教育が当たり前になってきている現在に、私たち青年経済人は国際交流を通じて、知見や考え方の幅を拡げ、異文化の人々の価値観に触れることは必須と考えます。地域や国の枠を超えて交流することで、私たちやまちに新たな成長や発展、考え方をもたらすきっかけは必ず得られます。明るい豊かなまちをつくるために、多様な文化、風習に触れ、国際感覚を養ってまいります。

家族、友達との繋がりの深化

府中市を支えるのは、未来を担う子どもたちです。どの世代から見ても、子どもの育つ環境は現在進行形で変化しています。例を挙げれば、私の子どもの頃との違いは、親の共働きが増えたこと、学校の人数が減っていること、また学童期からパソコンやスマートフォンなどが操作できるようになっていることなどです。大人や子どもたちを取り巻く生活、遊び、教育などにあるデジタル機器は、ますます利便性を増し、一見素晴らしいとも思えます。

 

しかしこういった事象の裏には、人同士の“繋がり”から生まれる好奇心や社交性を得る機会を薄れさせる恐れもあります。だからこそ子どもたちが繋がりを真に理解し、主体的に人間関係を構築していくためのきっかけが必要です。またそういった人間関係は、家族、友達との日頃からの良好な関係のうえに醸成されていくとも考えます。

 

私たちは未来を担う子どもたちにとって、家族や友達とより深い繋がりを構築できる機会を提供してまいります。

未来に引き継がれるまつり開催とJC運動の発信

府中市を代表するまつりは、過去から名称や形を変えながら実施され続け、本年度で60年を迎える地域の伝統行事です。昨年度は、2020年度から3年ぶりに現地開催され、府中市民だけでなく近隣地域の多くの方々にも来場して頂きました。こういった面からも、未来に引き継がなければならない行事であると改めて感じさせてくれます。地域の人たちから認められる背景には、時流に合わせて形や内容を変えるべき部分と変えてはいけない部分に分け、メリハリを利かせ、地域の方々と創り上げてきたまつりだからです。本年度は60年という節目を迎えるにあたり、大人から子どもまで、参加することでこころと感性に響き、未来に引き継がれる魅力を、更に感じてもらえるまつりを目指します。

 

また、私たちの運動は明確に地域に変化を起こす起点となっています。府中青年会議所は地域になくてはならない組織であり、またこれからも地域の方々に認知され、理解されないといけません。内向きの思考になるのではなく、今後も広く理解され、協力してもらえる組織となるように、私たちの運動を迅速かつ正確に情報発信してまいります。

未来の府中青年会議所に向けて

私たちは、持続可能な地域を創るという理念のもと、日々の青年会議所活動を実施しています。そのためには、私たち自身が持続可能な考え方を持ち、持続可能な組織でなくてはなりません。府中青年会議所は2022年に創立60年を迎え、本年度は創立60周年記念式典、事業を開催致します。60年というのは、人生の節目といわれる60歳と同じであり、新たな時代に向けた府中青年会議所の起点という位置づけとも捉えています。

 

私たち府中青年会議所は、諸先輩方が築きあげてこられた歴史のうえにあり、そしてまちや関係団体の皆様が、府中青年会議所に日頃から多大なる理解と協力を提供くださるからこそ成り立っています。私たちは現在の環境や関係に感謝し、未来にも引き継いでいく所存です。感謝の気持ちを第一に、過去の振り返りと未来を見据え、これからの私たちの運動の原動力となるよう、皆様の心に刻まれる事業を企画、実行してまいります。

終わりに

府中青年会議所は、本年も立ち止まることなく走ってまいります。

 

大きな運動を興すためには、一人ひとりのモチベーション、熱意が必要になってきます。自分にとって困難なこと、組織にとって困難なこと、様々あります。最初の一歩を踏み出すために、その先に明るい希望があることを信じて、勇気を持って困難な障壁をともに突破してまいりましょう。