GREETING理事長挨拶

府中青年会議所 理事長よりご挨拶

 平素は一般社団法人府中青年会議所に格別なご高配を賜り、誠にありがとうございます。

府中青年会議所は昨年、創立62年を迎えました。これもひとえに、長年にわたり活動を支えてくださった先輩諸氏のご尽力と、地域の皆様からの温かなご支援の賜物であり、改めて深く御礼申し上げます。本年度は「Create the Future~不易流行~」をスローガンに掲げ、地域社会に新しい価値を創出し、次世代に誇れる未来を築くための活動に一層邁進してまいります。

現代社会では技術革新が加速し、社会構造も大きく変化しています。AIやIoTをはじめとするテクノロジーの進化により、便利さが増す一方で、少子高齢化や労働力不足といった日本特有の課題も深刻さを増しています。地域社会においても、新しい時代のニーズに応える運動が求められる時代です。このような時代だからこそ、私たち青年会議所が果たすべき役割は大きく、新たな価値観の創出とその実現に向けた行動が必要とされています。

青年会議所は単なる活動団体ではなく、地域社会の未来を担う人材育成と地域貢献を目的とした組織です。メンバー一人ひとりが自己成長を遂げ、その成長を家族や会社、そして地域社会へ還元することで、より良い未来を共に創り上げていきたいと考えています。また、地域だけでなく、国内外の多様なパートナーと連携を深めることで、より広い視野を持ち、地域にインパクトを与える運動を展開してまいります。

本年度は、従来の価値観を守りつつも、時代に適応した新しいアプローチを取り入れることを大切にしてまいります。「不易流行」の精神に基づき、変わらない本質を守りつつ、新しい時代の変化に柔軟に対応することで、地域社会のニーズに応える活動を展開していきます。特に、人材育成や他団体との連携を重視し、地域全体の結束力を高める運動を展開することで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

62年間積み上げてきた歴史を胸に刻みながら、新しい挑戦を始める一年にしてまいります。本年もどうぞ、皆様の変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

 

一般社団法人 府中青年会議所
理事長 藤井 昭徳 

理事長所信

Create the Future
不易流行

はじめに

 2025 年度の府中青年会議所の理事長を務めることとなりました藤井昭徳です。私はお寺に生まれ、現在は跡継ぎとして真言宗の寺院の住職をしております。その勤めの中で感じることは、お寺は地域のために存在し、常に地域社会に貢献することが使命だということです。

私が影響を受けた一つのエピソードとして、真言宗の開祖である空海がいかにして社会に貢献したかがあります。空海は唐から密教を日本にもたらしました。それだけでなく、中国の詩書、書道、天文、医薬学、土木技術など様々な最新の技術や知識を日本に持ち帰り、それらを活用して社会の発展に大いに寄与しました。このような歴史的背景に学び、私もまた、地域社会の発展に貢献したいと強く思っています。

世界の人口動態は社会に大きな影響を及ぼします。様々な人口動態の予測がありますが、ある予測では、世界各地で都市化や女性の社会進出が進み、出生率が低下することで2050年には世界人口が減少するという予測があります。少子高齢化の最前線にいる日本は、その人口動態が壊滅的と言われています。一つの解決策として移民の受け入れが挙げられますが、移民を受け入れない場合、労働力の不足や経済の停滞、社会保障の崩壊など深刻な影響が予想されます。一方で、この課題に対する解決策を見出すことで、日本は世界の手本となることが期待されています。人口減少の影響は地方から深刻な問題が起きてくるため、我々が直面している大きな社会課題です。

仏教と青年会議所の目的は同じく、社会の幸福と発展を目指しています。仏教の教えは時を超えて変わらず存在するのに対し、青年会議所は単年度制で毎年組織が変わります。どちらにも良さがありますが、特に、社会の変化のスピードが加速している現代においては、青年会議所の柔軟で迅速な対応力が求められています。青年会議所はその変化に適応しながら社会に貢献する存在です。

人類の進歩は、火、言語、農業、IT、そしてAIの台頭へと続いています。私たち青年会議所はテクノロジーの進化の流れに乗り、地域社会にインパクトを与える運動を起こす力を備えていかなければなりません。これこそが未来を創造するための鍵であり、我々が果たすべき使命だと確信しています。 

クリエイティブな未来の創出

 新しい価値観の創出は、現代社会においてますます重要となっています。私たちはクリエイティブな若者たちを支援し、彼らのアイデアや情熱を引き出すことを使命としています。最新の取り組みとして、地域社会にインパクトのあるプロジェクトを展開していきます。 また、ベトナムのハノイJCとのつながりをさらに強化し、新たな共同プロジェクトを創り上げていきます。お互いのまちの経済・教育、そしてLOM同士の相互発展を目指し、交流を通じて新しい価値を創り出すことを目標としています。私たちの取り組みが、地域社会に新たな価値を提供し、持続可能な未来を創造する一助となるよう、積極的に運動を展開していきます。 

未来を創る仲間の育成

世界の人口は増加し続けていますが、JCIの会員数は減少しています。私たちは会員拡大のための具体的な戦略を策定し、地域社会における青年会議所の役割を再確認しながら、新たな仲間を増やしていく必要があります。まず、地域の青年たちに青年会議所の魅力を知ってもらうことが重要です。私たちの組織が持つ可能性と役割を広く伝え、青年たちが青年会議所の運動に共感し、自らもその一員となるような環境を整えていきます。 私たちの活動が、未来を創るリーダーたちの育成につながり、地域全体の発展に寄与できるよう、積極的に働きかけていきます。青年会議所の魅力を伝え、新たなリーダーを迎え入れることで、共により大きな未来を創造していきましょう。 

未来を彩るまつりの創造

 まつりは地域の文化と伝統を象徴する重要なイベントです。備後国府まつりは、昭和38年に「市民体育レクリェーション民謡の夕」としてスタートし、その後ドレミファまつり、そして現在の備後国府まつりへと名称を変えながら発展してきました。この歴史は、地域社会の発展に寄与してきた証です。 私たちは、市民が参加できる祭りを企画し、地域の絆を深めることを目指します。特に若い世代をターゲットにした新しい取り組みを展開し、祭りの魅力を再発見させることが重要です。屋台、音楽、花火など、伝統的な要素を取り入れつつ、新しいアイデアを融合させることで、より多くの人々が楽しめる祭りを実現します。 

未来を支える基盤の強化

 会員内の情報の透明化を図り、組織全体の信頼性を向上させます。定期的な情報共有、フィードバック、そして透明な意思決定プロセスの確立を通じて、メンバー間のコミュニケーションを活発化させ、より強固な組織を目指します。さらに、韓国の光州JCとフィンランドのセイナヨキJCとの姉妹JCとの交流を深めることで、国際的なネットワークをより強固なものにします。 また、府中青年会議所のブランドマネージメントに力を入れます。私たちの活動を広く知ってもらうために、SNS やメディアを活用し、若年層や地域住民に向けた情報発信を強化し、青年会議所の魅力を伝えていきます。 

結びに

 私たちは未来を創造する力を持っています。一人ひとりの力が集まれば、大きな変化を生み出せます。府中青年会議所のメンバーとして、共に未来を創り上げていきましょう。私たちの活動が地域社会に貢献し、多くの人々の幸福に繋がることを信じています。青年会議所の世界中のネットワークを活用することで、私たちはより大きな影響を与えることができると確信しています。皆様のご支援とご協力を賜りながら、共に素晴らしい未来を創り上げましょう。