新年のごあいさつ

2018年01月01日 21時05分 事業報告

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新年明けましておめでとうございます。
 皆様におかれましては新春の門出を健やかにお迎えになられたことと謹んでお慶び申し上げます。旧年中は、一般社団法人府中青年会議所に対しまして、格別なるご高配を賜りましたこと厚く御礼申し上げます。
私は一般社団法人府中青年会議所2018年度理事長を拝命しております栗原大高と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本年、私たち府中青年会議所は創立55周年を迎えるにあたり新たな一歩を踏み出します。我がまち府中が市民の皆様にとって「明るい豊かな社会」になるべく様々な角度から効果的な運動を展開して参ります。スローガンを『温故知新~次世へ繋げる一歩』として掲げ、我が組織の歴史と伝統を踏まえつつ、青年らしい発想と行動力、そして地域のオピニオンリーダーとしての強い使命感を持って時代に即した運動を行い、継続して「明るい豊かなまちづくり」に邁進して参ります。
 新しい年が活力に溢れ、皆様の笑顔が輝く素晴らしい年となりますよう心からご祈念申し上げますとともに、皆様のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。


理事長所信


はじめに
19621020日「明るい豊かな社会の実現」をめざし、福山青年会議所をスポンサーに仰ぎ、日本で232番目の青年会議所として、府中青年会議所は誕生しました。
府中青年会議所は今年55周年を迎えます。私たちが、府中を想い活動できますのも、多くの先輩方が英知と勇気と情熱をもって未来の姿を描き、一年一年の活動を築き上げられたからに他なりません。いつの時代も地域の発展と地域住民の幸せを願い、勇気を持って行動してきた青年たちがいたからこそ府中青年会議所があり、この変わりゆく時代においても、同様の想いと行動を伴って我々は存在し続けます。
人は一人では生きていけません。この世に生を受けた瞬間から、多くの人に支えられ今の自分があるのです。入会当初、自分のことばかり考えていた私は、いつしかまちの為、ひとの為、にと強い気持ちを持つようになり、自分の環境へ感謝の念を抱くようになってきました。誰しもが、自分の身の回りの環境は誰かのおかげであり、見えないところで支えてもらっていることを自覚しなければなりません。その上で、この地域が光り輝く未来を描いていくことが必要なのです。
先達は後輩を育て、育った者が恩に報いまた後輩を育てる。この良循環は今も昔も変わりません。55周年を迎えるにあたり、この胸に刻まれた先輩たちの想いに感謝し、その想いからさらに高みを目指していくこと。「温故知新」の精神で邁進していきます。
さて、府中市の人口は2008年、45,000人に対し、2018年現在は40,000人を割り込もうとしております。この10年で5,000人以上もの人口が減少しており、2038年には消滅する町の一途をたどっております。第2次安倍政権で、都市部一極集中を是正し、人口減少を食い止めるために、地方創生と叫ばれて以降早4年が経過しますが、未だに人口が増える兆しは見えていないどころか、少子高齢化問題は見過ごせない社会問題の一つとなっております。私たちは現実に目を背けることなく、状況を理解し地域社会へ問題提起を続けること、地域の問題に一石を投じ、問題解決へと前進しなければなりません。そのためには、責任世代である私たちが次世代の課題を考え、当事者意識を持ち、意思統一をしていくことが必要不可欠ではないでしょうか。青年会議所が灯を付け、はじまったその時から「明るい豊かな社会」への想いは受け継がれ現在に至りますが、その想いは今でも全く変わりません。また、「次世代へ繋ぐ」ことは普遍的なものであり、60周年、70周年へと襷を渡していきます。本年度も私たちは府中のまちと当団体の「次世代へ繋げる運動」を続けて参ります。    

次世代へ繋げる55周年
  本年度私たちは55周年を迎えます。府中青年会議所の組織が55年もの間、継続できている理由は、少なからず地域に求められている団体だということです。府中青年会議所が立ち上がったその時から現在まで、地域経済、文化さらにはコミュニティーも少しずつ変化していき、先輩は時代のニーズに合わせ柔軟な青年会議所活動を続けてこられました。そのおかげもあり、現在私たちは、未だ地域になくてはならない団体の一つとして位置づけをされております。この節目の年に今一度、地域の課題を再認識し、私たちが地域において必要な活動が何であるかをブラッシュアップしなければなりません。55周年では、当団体に関わる地域の皆さまをはじめ、先輩方へ感謝の気持ちを込め、盛大に開催いたします。そして、会員全員で理想的な未来を探求していきます。     

次世代へ繋げる会員拡大
  青年会議所活動を行う上で、会員数は絶対的に必要です。会員数の少ないことで、少数精鋭や指揮系統の円滑さなどよく耳にしますが、言い訳でしかありません。会員数は組織の力となることは言うまでもなく、青年経済人、一人一人の思想や行動力は、地域を牽引していく私たちにとって大きな活力であり、必ずや自分のため、まちのためになることは間違いありません。日本青年会議所は、1985年に最大67,000人の会員数が在籍しておりましたが、現在は30,000人を割り込もうとしており、当会議所だけでなく日本全体の課題となっております。経済環境の変化などの理由はありますが、在籍している私たち自身が、当会議所に感じている魅力を伝えていくことで、必ず会員は増えます。このまちを想い、愛する人間であれば、必ずや候補となる人間であると確信しております。

  本年度、私たち府中青年会議所は次世代へ繋ぐべく、15名の会員を増やすことを目標に挙げ、組織力の強化に挑んでいきます。

次世代へ繋げるまちづくり
 私たちは、今も昔も「明るい豊かな社会」を目指す団体です。昔は、JCしかない時代といわれておりましたが、現在はJCもあるといわれ、市民レベルでの認知度として商工会と同じ団体に捉えられていることをよく耳にしています。その背景を踏まえ、私たちは多方面に活動を発信し認知していただき、よりまちづくりに効果的な事業を構築し、JCでしかできない事業を考えていかなければなりません。
さて、府中市の課題をピックアップすると、15歳~60歳までの生産年齢人口減少、高齢化による後継者不足、地場産業の減少及び縮小、市街地の大型商業施設による商業の縮小など様々な課題がみえてきます。ここで一つの問題を解決することで、波紋を広げるように先ほど挙げた課題が解決していくと考えております。それは「若者が住みやすいまち」なのではないでしょうか?平成21年~平成26年の過去5年間で、府中市の人口推移は転入が6,013人に対し転出7,842人になっており、現在もその比率は変わっておりません。主な原因は、結婚や就転職を機に転出する人が多く生産年齢世代の人口減少です。数字としても明確で、約1,700人以上の減少になります。もちろんその他様々な理由があり、府中市を離れることがあると思いますが、若者が定住できるまちとしては何かが足りないと感じています。その問題に対して、私たち青年会議所は2016年、ふちゅう大学誘致の会を設立しました。大学を作ることにより、地域産業を発展させ若者を増やすことを目指し大学誘致の会は活動しておりますが、大学が設立されただけでは、若者の定住に至らない可能性があり、設立した後のことを想定するとまだまだ私たちが府中の発展に繋げる活動はできます。設立後の行動では遅く、設立を想定し、先回りした行動を行います。「ゆりかごから墓場まで」という言葉の通り、地域住民が生まれてから就職、または生涯府中の地で暮らすことが、大きな目的になると考えております。私たちは本年度一年で、この問題を解決できるなどは思っておりませんが、解決の糸口になることができる事業を構築して参ります。住みたいまち府中を目指し、次世代へ繋げる活動を目指します。    

次世代へ繋げる青少年育成
   物に溢れた豊かな時代になり、新しい製品が次々と開発され、メディアによって喧伝されて人々の好奇心を刺激します。こうした時代では、さらに自分に合った個性的なものを求めていきます。子どもたちはこうした中で日々を過ごし、新しい物や情報を貪欲に取り入れ、手軽さと便利さを享受するようになりました。その一方で、社会を構成する一人として積極的に社会にかかわり、共に生きていくという姿勢が薄れてきています。
 とりわけ家庭では、基本的な生活習慣を身に付けたり、自立心を養ったりすることも難しくなっていると聞いております。このようなスピードのある青少年を取り巻く環境の変化により、既成概念での事業が大変難しくなっており、青少年育成活動も変化対応をしていかなければなりません。子どもたちにとってより時代に合った、効果のある青少年育成を構築する必要があり、あらゆるコミュニティーで自分を発揮できる青少年を育成する事業を目指します。本年度は、人間関係の希薄化や情報化の急速な進展を見据え、多様な人との交流の促進と、情報化社会を生きていくための技術と知恵の獲得を重点的に取り組んで参ります。    

次世代へ繋げる会員自身の成長
 私たちは、この団体に属している以上地域のために活動することが前提ですが、青年経済人でもあります。明るい豊かな社会の実現に向けて行動する前に、自らを律し、模範となる人間にならなければなりません。そのような立場の人間として模範となるために、私たちは品格のある行動を意識し、会員同士が互いに意識を高め合うことが必要です。なぜなら、会員一人一人の行動はこの団体を示す行動となり、評価となります。そのことを改めて自覚していかなければならないでしょう。私たちは、府中青年会議所に属していることに誇りを持ち、自信をもって活動していきます。人が人を育てる良循環で次世代へ繋がる品格ある人間形成に向けての行動をしていきます。    

次世代へ繋がる府中のまつり
 昨年、当会議所の主催する備後国府まつりは大盛況に終わり、益々この地域にとってなくてはならない若者が多く集まるまつりになってきました。私たちは年々新しい手法でまつりを組み立てており、少しずつですが、多方面にわたり知名度も上がってきているのではないでしょうか。備後国府まつりの特長は老若男女問わず、皆が楽しめるまつりです。私たちは本年度も斬新な試みと定着性のある催しを行い、「まつりは府中にあり」と言わしめんばかりの活動を行って参ります。そのためには、広報とイベント規模の拡大、既存イベントの見直しを図り、本年度の備後国府まつりが、次世代へと繋がる大きなステップになることを意識し、次々と新しい手法に挑戦して盛大に開催いたします。    

最後に
 It does not matter how slowly you go so long as you do not stop
 ~Confucius
 止まりさえしなければ、どんなにゆっくりでも進めばよい。(孔子)
 

 私は、全ての行動をメトロノームに例えています。振り子は成功と失敗の繰り返しと考え、常に行動し続けていくことが一番重要なのです。メトロノームの止まった時が一番の失敗だと考えています。私たちの止まらない行動が明るい未来になることを信じて、運動します。